ホームページとBASEの違いについて
いわゆる「ホームページ」とショッピングカートサイト(BASEなど)は別モノでして、そもそも目的が違います。
ホームページを作ろうか、BASEでホームページを作る?か迷われている方がいるのですが、ぜんぜん別モノなので理解を深めましょう。
ホームページが欲しい?
BASEなどのショッピングカートサイトが欲しい?
どちらも主要なメニュー(いくつかのページのことです)があると思うのですが、すごく簡単にいいますと、ページ構成が違います。
ホームぺージとは?
ホームページは会社紹介です。
どんな方針でやっている会社で、どんな規模で、どれだけ従業員がいて、どんな事業展開をしているのか?
すでに認知度が高いブランドや企業は別としまして、これから事業展開される小さい会社・個人事業主さんなどでしたら、まずはそういったことを利用者さんにわかってもらわないと売れるものも売れないですね。
なのでホームページのページ構成は、商品を売り込む前段階なので、
料金表であったり、会社概要であったり、ブランドコンセプトであったり、当社と他社の違いであったり、よくある質問コーナーであったり、お問い合わせフォームであったりと。
会社のことを良く知ってもらうために、あれこれアピールする場所がホームぺージと言えます。急がば回れの典型です。
ショッピングカートサイト(BASEなど)とは?
BASEなどはショッピングカートサイトと呼ばれまして、ホームページではありません。
あなたの会社がどんな会社なのかはホームぺージを見てよくわかった。あとは買うだけだから決済画面を教えて
という人向けの「決済専用画面」と思ってください。
もう買うと決めている人に、
他社との違いとか、ブランドコンセプトとかを見せてもしょうがないですよね。ウザいだけなので、下手をしますと購入の邪魔になり離脱されかねません。
なので、
BASEなどショッピングサイトのメニューは、
カートに入れる、カートを見る、キャンセルポリシー、商品一覧ページ、カテゴリー紹介ページ、といった具合に「買う」ことに特化したページ構成となります。
※よくある勘違い
商品だけ並べているBASEのサイトなどをよく見かけますが、ぜんぜん売れていないです。売れているサイトもあるのですが、それはやっぱり別でホームページを持っていたりして、きちんとしたブランド戦略をとって、企業または商品認知度を上げる努力をしているサイトです。
つまりどういうこと?
ホームページが欲しいのか、BASE(決済機能)が欲しいのかについて、ごちゃごちゃに考えている人が多いです。
人によって、ホームページが必要であったり、BASEが必要であったりします。
ホームページが欲しいですか?BASEのような決済機能が欲しいでしょうか?
場合によっては、
ホームぺージ+BASEが必要です(一般的にそうなる人が多いです)
ここをごちゃごちゃに考えると失敗しますので、よくご検討ください。
とりあえずホームページにした方がいい人
■ブランド力がない商品を売りたい人
有名ブランドなら商品を並べているだけで売れると思いますが、こんなにモノがあふれている世の中で、ノーブランドの商品がバンバン売れるということは絶対にありません。
もちろん1~2枚買ってくれるとかはあると思いますし、目を引く商品なら「商品力」で売れていくこともあると思います。
でも普通に考えて、
いわゆるどこにでもあるような商品で、それをまともに販売していこうと思うのなら、ブランド戦略・コンセプトの周知・商品の魅力発信・生産地などのバックボーンをアピール・販売者の人柄、、といったホームページが得意な分野で、ホームページを立ち上げるのが先だと思います。
そういう地道な努力の上に、BASEなどの決済サイト(最終的な購入窓口)が乗っかっているだけという感じです。
まずはホームページが必要だと思います。
■販売数を多くは見込んでいない人
ホームページに「商品を販売するためのお問合せフォーム」は設置できますが、それは簡素なものとなりますので、ショッピングカートのような便利なものではありません。
最低限のメールでのやり取りが必要となってきます。
商品によりますので一概に数字で言えないですが、たとえばTシャツを販売するとき、月間に何枚売りたい(または売れる予想)でしょうか?
5枚?10枚?100枚?
それを一つ一つ「メール対応」できますでしょうか?
問題なく対応できる/対応できそうな数しか見込んでいない、というのであれば、BASEなどは要らないのではないでしょうか?
BASEなどは結局、手数料は高いけど使わざるを得ないという感じです。
販売個数が多くて、一件一件メール対応などは無理だから、自動化しているBASEなどに(頼らざるを得ない)といえるでしょう。
そもそも販売個数が少ない(メール対応可能)、顔が見えるような商売であれば、ホームページのほうがいいと思います。
■販売経路が明確でない人
ホームページは、簡単とはいいませんがGoogle検索でヒットする可能性があります。あれこれSEO対策することで、少しでも販売経路を拡大していける可能性があります。BASEのサイトがGoogle検索でヒットする可能性は極めて低いです。
そういったところにも販路を求めて行きたいかたは、ホームページのほうがいいでしょう。
■ネットやウェブサイトなどの知識に疎い方
ホームページであれば、ウェブサイト制作業者などが、サイトに手を加えたり、アドバイスしたりといったことが可能です。
BASEでわからないことがあった場合、自力で調べたり、BASEさんに直接問い合わせる必要があります。もちろんそういったサポートも込みで、ウェブ制作会社などがBASEでカートサイトを作成してくれるのであれば別ですが、かなり高額な費用になると思います。
ネットやウェブサイトなど全般的なことが、あまり得意ではない、という方はホームページのほうが楽だと思います。
BASE にしたほうが良い人
■販売個数が多い人
とてもじゃないけど一件一件「メール対応」などできないという人。BASEなどを使わないと対応できないと思います。BASE一択だと思います。ホームぺージ+BASEでもいいですが、BASEなどは外せないでしょう。
■ブランド力がある商品の代理販売など
もはやブランドの説明は不要ですよね。コンセプトとかもどうでもいいと思います。ホームページは要らないでしょう。BASE一択だと思います。
■ブランド力はないけど魅力的な商品を扱っている
ブランド力はないけど、説明不要のインパクトある商品などは、コンセプトとか「まどろっこしい」説明は不要でしょう。商品力(魅力的な写真など)で商品自体をアピールしていきましょう。あえて多くは語らずという感じです。BASEで写真を中心に商品の魅力を発信していきましょう(動画のほうが効果的なのですが、動画を多用したければホームぺージは必要です。ホームぺージ+BASE)
■Google検索でヒットを考えていない人
販売経路はなにもネットだけではありません。
販売経路が明確になっているかどうかはわかりませんが(なっていたほうがいいですが)、少なくともGoogle検索でヒットして販路拡大したい、という考えは無い人はBASEでも大丈夫、という感じです。
BASEのサイトがGoogle検索でヒットする可能性は極めて低いです。
■ネットやウェブ制作などにある程度詳しい人
楽天やYahoo!などはモールといいまして、人が集まってくる土台(市場)が存在しています。
なので、
楽天でサイトを作る、Yahooでサイトを作るという場合は、そこに店舗(サイト)を出しているだけで人が集まってきます。勝手に売れていくという感じです。デパートに出展しているようなものです。デパートに出展していて売り上げゼロということはないですよね。
でもBASEはモールがないので、すべて自分で集客する必要があります。路地裏で開店するようなイメージです。宣伝しない限り、誰も存在を知りません。
BASEで作成される場合は、そういったウェブ販売戦略も必要ですし、BASE自体の使い方も結構複雑なので、自分ですべて覚えていかなければなりません。
そういう意味では、BASEでサイトを作るというのは、ある程度ネットに詳しい人、ネット関係の勉強をしていくことも、事業の一つと考えている人向けと言えます。
BASE制作の注意点
BASEは本来ですが、個人事業主がウェブ知識などがなくても「自分で」カートサイトを作れますよ、というのがウリのサービスです。トラブルやわからないことなどもすべて自力解決となります。
でも、ネット関係に疎いから「BASEを使ったサイト制作」を業者に依頼したい、となったとき、制作費用自体はウェブサイト制作と変わらないかもしれませんが、そのあとのフォローをどうするのか?という問題があります。
といいますのは、いざBASEを使い始めますと、正直いいまして、わからないところや問題点が山ほど出てきます(特にネット関係に疎い自覚があるのなら)
決済方法や配送手続き、キャンセル処理や、在庫設定、BASE特有の画面構成、商品の入れ替え方法、見せ方、ページ追加などなど。
ホームぺージ制作業者が、完成後のそういったアフターフォローまで対応することは不可能です。もちろん制作費100万~300万という話であれば、サポートも対象となりますが。
なので、
BASEは本来自分で作るもの、というのが大前提です。もしくはそれをお金で解決するという余力のある人向けです。
この部分の理解が薄いまま、ウェブ制作業者にBASEサイト作成を依頼しますと、完成後に右も左もわからなくなってしまいますのでご注意ください。そういう意味では、もしどちらにするか悩まれているのであれば、ホームページのほうがいいと言えるでしょう。